
AV女優・求人・AV業界を徹底解説AV新法とは何か、詳しく解説します。
2022年、ニュースなどでも報じられた「AV新法」。この法律によって、AV(アダルトビデオ)への出演のルールは大きく変わりました。AVに出演しようと考えているなら、この法律について、しっかり勉強しておきましょう。

目次 - AV新法とは何か、詳しく解説します。
AV新法とはどんな法律?
「AV新法」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
正式には「AV出演被害防止・救済法」というこの法律は2022年6月に施行されました。これはAVに出演を強要されることを防ぐ目的で作られた法律です。
この法律によって、もしも断り切れずに強引に契約を結ばされたり、一時の気の迷いで出演することにしても、その後に気持ちが変わった場合は出演を拒否したり、あるいは撮影が終わった場合でも、その作品の発売を中止させることが出来ます。
具体的に言えば、AVに出演することが決まって契約を結んでも、一ヶ月は撮影することができなくなりました。その間に、気持ちが変わった場合に拒否が出来るようにするためです。
また、撮影してしまったとしても、その公表(予告などの告知も含む)は4ヶ月後になるため、その間に発売中止を申し出ることができます。
その場合、出演料は返還しなければなりませんが、撮影にかかった費用などは請求されることはありません。損害を与えたからとメーカーやプロダクションが出演者に賠償金を要求することも禁じられています。
AV女優になることを決めたとしても、実際にそのことが公表される、つまりAV女優になったことを発表できるのは、最低でも5ヶ月先というわけです。
いってみれば、実際にAV女優になるまでの猶予期間が5ヶ月設けられたということです。
また作品が公表されてから1年間(法律施行後2年は2年間)は出演者が希望すれば、無条件で契約を解除でき、販売や配信の停止をさせることができます。
ちなみにこれは女性出演者だけではなく、男優にも適用されますが、性行為をしないエキストラ(学校物の生徒や、オフィス物の社員など、見ているだけの役)は対象となりません。
AV新法が適用されるのは?
この「AV新法」が適用される「AV」とは「性行為映像制作物」のことです。これは性行為をしているところを撮影した映像で、「専ら性欲を興奮させ又は刺激するもの」を指します。つまり簡単に言えば、「エッチな気持ちにさせることが目的としてエッチなことをしている映像」のことですね。
この場合の「性行為」とは、「性交若しくは性交類似行為又は他人が人の露出された性器等(性器又は肛門)を触る行為若しくは人が自己若しくは他人の露出された性器等を触る行為」と定義されています。これも簡単に言えば、「セックスや、露出した性器やお尻の穴を触る行為」のことで、自分で触ること=オナニーも含まれます。
現在、一般的にAVと呼ばれている作品は、そのほとんどが「適正AV」です。「適正AV」とは、業界で定められたルールにのっとって制作されたAVのことを指しています。有名なAV女優さんの出演している作品や、有名なAVメーカーの作品は、すべてこの「適正AV」だと考えていいでしょう。
ところが現在は、ネットなどで流通している「適正AV」以外のアダルト動画も存在しています。これは最近は「同人AV」などと呼ばれることも多いですね。
よく誤解されるのですが、AV新法が適用されるのは適正AVだけではなく、「性行為映像制作物」全てです。したがって同人AVはもちろんSNSなどにアップロードしたエッチな動画も含まれます。
「同人AVだから、新法は関係ないよ」などと言われても、それは明らかに違法になりますので、注意してください。 また逆に、ヌードだけのイメージビデオなどは、AV新法の規制対象にはなりません。
契約書にはどんなことが書いてある?
AV新法では、AVの撮影の一ヶ月以上前に出演契約を結ぶことが定められています。これは作品ごとに必要です。
契約書には、撮影の日時や場所、撮影の内容、性行為の相手などが記されています。つまり、相手がどんな男性(レズ作品であれば女性)かも、この時点で判断できます。多くの場合は、男優の写真などを見せられるようです。どうしてもイヤな相手との性交はこの時点で防ぐことができます。
その作品が、ネットのみで公開されるのか、DVDでも販売されるのか、レンタルもされるのかなど、公開の方法も契約書には書かれているので、気になる人は確認しておきましょう。
AV新法は、AVの出演者を守るために作られた法律です。法律に違反した制作者などは、罰を受けますが、出演した人がこの法律によって罰を受けることはありません。 AVへの出演に対して、不安に思ったり、相談をしたい人は一人で悩まずに「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」に連絡してください。「#8891」に電話すると、最寄りの地域のワンストップ支援センターにつながります。
AV新法のまとめ
AV新法とはこんな法律です。
- 出演にあたっては、出演者に契約書を渡さなければいけません。
- 契約書には、出演料の他に、撮影の日時や場所、撮影の内容、性行為の相手などが記されています。
- 契約書には作品の販売・公表方法が記されています。
- 撮影は契約から一ヶ月以上後にしなければいけません。
- 作品の公表や販売は撮影から四ヶ月以上後にしなければいけません。
- 契約しても出演の取り消しもできますし、撮影してからも販売の取り消しをすることができます。その場合、出演料の返還以外のお金を払う必要はありません。
- 出演した作品が販売されても、1年間は販売の中止をさせることができます。