AV女優になって今年で６年目になるので、もうベテランと言われることも多いですね。最初はちょっとした好奇心でAVの世界を覗いてみたい、くらいのバイト気分で始めたんですが、だんだん面白くなって、半年くらいで昼間の仕事も辞めて本職にしてしまいました。

私がAV女優になってからも、業界のルールも色々変わって、最近ではAV新法という法律もできました。
この法律では、撮影の一ヶ月前に契約をしなくてはいけないとか、作品の発売は撮影の４ヶ月後以降になるとか、出演者の意向で発売を中止に出来るとか、変更になったことが多かったり、施行後は仕事が減ってしまうんじゃないか、なんて話もあったんですが、私はそれほど変わらなかったんですね。
AVメーカーさんからすると、発売差し止めをされてしまうと大きな損害を受けてしまうので、私のように絶対に差し止めを言わないような安心して仕事ができるAV女優がありがたいみたいなんですよね。

このお仕事は、若い新人女優ばかりが人気で稼げるって印象があるようですけど、きっちりと仕事が出来る私のようなベテランも必要みたいなんです。
監督さんやスタッフさん、男優さんとも顔なじみになっているから、現場はいつも楽しいですね。みんなでワイワイやりながら、ひとつの作品を作り上げていく感じがいいんですよ。仲良くなったスタッフさんや女優さんと一緒の現場になるとテンションあがっちゃいますね。ああ、ここが私の居場所なんだなって、気持ちになります。

最近は、レズのタチ（男役）の仕事が増えていて、それもレズ初体験の女優さんをリードする役が多くなってるんです。「君だったら、レズが初めての女優さんでも安心して任せられる」なんてよく言われて、そういう風に信頼されるのは嬉しいんですけど、タチの仕事ばっかりだと、自分が女優じゃなくて、男優みたいだなって気持ちになってきちゃいますね（笑）。
私自身、女の子とエッチするのは好きだし、プライベートだったら、なかなかそういう経験も出来ないので、楽しいんですけどね。
レズだったらこの子、痴女だったらこの子、みたいに得意なジャンルがあると、お仕事は安定してもらえるみたいです。自分がどういうプレイが向いているのか、わかってくると仕事に対して面白さも出てきますしね。

撮影の内容にしても、ずいぶん前からどういうことをやるのか、全部教えてくれます。私もAVはよく見てたのですが、どっきり物とか、実は台本があったのかって、ちょっとがっかりしたりもしたのですが（笑）。でも突然、無茶なことを要求されたりすることはないというのは、女の子としては安心して働けるんですよね。
あと、事前に相手がどんな男優さんなのか、ちゃんと教えてもらえるのはいいですね。やっぱり心構えもできますし、どうしてもイヤなタイプだったら、変えてもらうことも出来るみたいですし。まぁ、私はあんまり好みがうるさい方ではないので、今のところそういうことはないんですけどね（笑）。

以前に比べると、業界はずっとクリーンになって働きやすくなった印象があります。ギャラもメーカーがプロダクションいくら払って、私の取り分はどれくらいなのかも全部わかりますし、、撮影前にどんな内容で、男優は誰なのかもちゃんと教えてもらえるようになりましたので安心なんですよね。もしかしたら他の職業よりも、よっぽどクリーンなんじゃないかなって思うんですよ。
私よりも、もっと長いキャリアの女優さんもいっぱいいますし、私もできるだけ長くやっていきたいなと思っています。